空撮の業務に携わるようになってから、いつか訪れてみたいと夢見ていた湖「豊似湖」。
豊似湖(とよにこ)とは
北海道(日高振興局管内)幌泉郡えりも町字目黒地内にある日高山脈襟裳国定公園内で唯一の自然湖。湖の形状が馬の蹄に似ていることから馬蹄湖とも、ハート形をしていることからハートレイクとも呼ばれている。Wikipediaから引用
https://ja.wikipedia.org/wiki/豊似湖
石屋製菓のテレビCMで“ハート形の湖”として知られるようになったのはかなり有名なお話。
実はこの湖、十勝南部の広尾町から約30kmほどの位置にあり、十勝在住の筆者からすると「あら、意外と近くにあったのね」と妙に親近感を覚えたものである。
その事実を知ってからというもの、より現実的な夢となり、ワクワクがおさえきれないぞっ!
そして、そのチャンスは突然やってきた。
去る20XX年9月中旬_。とある業務が舞い込み、豊似湖の空撮特集を担当することになったのだ。早速えりも町役場へ空撮許可の確認をし、計画を進めることに。
撮影当日、帯広市を真夜中に出発し、現地に到着したのは、まだ星がまたたく夜明け前。
無風で曇ひとつない絶好の釣り日和……いや、空撮日和である。
駐車場から湖畔までは若干距離があり、うっそうとした原生林を徒歩で潜り抜けなければならない。撮影機材を担ぎながら、ライトの明かりを頼りに、ヒグマの生息地を横切るのだ。
まるで、その巣窟に忍び込むような緊張感…なかなかのスリルである(汗)
怖い……。
なんとか森を抜け、噂の湖にたどり着いた。
そこで見たのは鏡面反射する湖面の神秘的な情景である。
時折森の奥でガサガサと獣が動く音がする。
何だろう…怖いなぁ!
機体(ドローン)のチェックはしたものの、撮影するにはまだ明るさが足りないようだ。
そんな時は…
車の後部座席に忍ばせておいた「釣り具」の出番!
しかし、釣果の方はというと……
ワカサギが1匹釣れただけ。
エメラルドグリーンに輝く湖面が心を穏やかにしてくれる。
さぁ、気を取り直して仕事をしよう!
日が昇るのを待ち、ドローンを離陸させる。
近年稀に見る良好なコンディションの中、無事に業務を終えることできた。
「ここは秋の紅葉風景もさぞかし綺麗だろうな」
と再訪を誓い現地を後にしたのであった。
そして夏の空撮から約1ヶ月後、紅葉の姿を撮影するべく再びえりも町を訪れた。
本来ならば、もう1週間ほど早く訪れる予定だったが、倒木により林道が通行止めになるというアクシデント。
その後林道が開通した頃に、本当にギリギリで紅葉に間に合ったという感じだ。
今回はえりも町役場の方にもご同行いただいての空撮。
「いつになく緊張しています」と本音を吐露するドローン操縦士。
やはり元々ご興味があったようで、終始真剣な眼差しでご覧になられていた。
この日も天候に恵まれ、良いコンディションのなか無事に空撮を完了することができた。
豊似湖のハート型は地上からは見ることができず、俯瞰でしか見ることのできない姿である。その雄姿をぜひご覧くださればこれ幸いにございます。
えりも町「豊似湖」 VR映像
※スマホでご覧の方は「Youtubeアプリ」が必要です。アプリをインストール後、下記リンクからご覧ください。※Wi-Fi環境・4K画質推奨
※PCの方は下記動画を再生後、画面内をグリグリ動かしてみてください。
●豊似湖ヘリコプター遊覧飛行
※現在、期間限定で豊似湖ヘリコプター遊覧飛行が実施中。詳しくは下記ページをご覧ください。
https://www.town.erimo.lg.jp/kankou/