車にカーキャリアを装着し、札幌のアウトドアショップ「mont-bell」で見つけた赤いカヌーを迎えに行く準備は整った。あとは春まで待つのみだ。もう少しの間、楽しい楽しい情報収集の時間が続く…
と、思っていた。
なんと目を付けていた赤いカヌーがあのショップから姿を消したのだ。
たまたま札幌に遊びに行った友達が、モンベルに立ち寄り「お前が欲しいのコレ?」というメッセージと共に、そこで撮ったカヤックの画像を送ってきた。
「違う、赤いカナディアンカヌーだよ」と返信し、送られてきた画像をもう一度見直した。その画像は私が前にここで撮った画像とほとんど同じアングルだったが、そこにあるはずの赤いカヌーの姿だけが写っていなかった。慌ててメッセージから通話に切り替えた。
『その近くに赤いカヌー無い!?』
他の売り場も探してもらったが、赤いカヌーは結局見つからなかった。どうやら誰かが先に購入してしまった様だ。
油断していた…
あんな大きなカナディアンカヌーがすぐに売れるはずが無いと高を括っていた。
ましてや雪が残るこの北国では簡単に動く商品ではない…と。
だが、甘い予想は簡単に裏切られ赤いカヌーは誰かの元へ行ってしまった。
やっと見付けたのに…
カーキャリアまで付けたのに…
カヌーライフまでもう少しだったのに…
こうしてまた情報収集するだけの日々に、逆戻りすることになってしまった。
実はカヌーには「通販」もある。
だが、とにかく運搬が困難なため自力で取りに行くのが一般的。オークションなどの個人売買も同様で「引き取りに来てくれる方限定」が常套句。たとえ運良く欲しいカヌーをネットで探し出せても、ほとんどが本州のショップや売主ばかりで、ここ十勝でそれを手に入れる事は現実的ではない。
『あ~近くで売ってないかな―』
この日も、いつもの様に赤いカヌーのモデル名「JOURNEY 156TT」をグーグルの画像検索にかけていると(ほとんど病気)、状態の良さそうな中古艇の画像を見付けた。
この頃には欲しいカヌーをパッと見で判別出来るようになっていた。
『そうそう、これが欲しいのさー』
と、独り言を呟きながらクリックすると、表示されたリンク先のホームページに思い掛けない文字が表示されれていた…
「中古カヌー…」
「販売します…」
「カヌーショップ……」
「釧路」。
み、
み、
み、
見っけたーーーっ!!!!
(つづく)
ここでは、カナディアンカヌーを所有してさらには実際に水面を漕ぎ出すまでをレポートしていこうと思います。
つづきはこちら
08.「カナディアンカヌー入手の最難関…嫁の説得が成功した話」