2019年3月(冬)。
仕事の合間にポッカリ空き時間ができたので、以前から気になっていた「天狗の滝」(上士幌町三股)を訪ねてみることにした。
数年前には無かった(ような気がする…)立派な看板が、道路わきに設置されていた。これは、気になる!
天狗の滝とは、
上士幌町の幌加温泉~十勝三股の間に流れる天狗の沢(支流)が音更川本流に流れ込む、落差10m程の滝。肌色の岩肌を滑るように流れ落ちる姿が特徴である。
この看板の脇にある細道を辿っていくと…
おぉ、すぐ滝の上部に到着したぞ!
写真では分かりにくいが、かなりの高低差がある。落ちると危ないッ!!(汗)
この位置から滝の全容を見る事はできなかったが、岩盤の上を滑り落ちていく水の流れがよく見えた。国道からほど近いのに、秘境感がすんごい!
— トカチニッチ(β版) (@tknc_jp) March 18, 2019
このまま崖の下まで…と迷ったが、まかり間違えば、谷底へ真っ逆さま。雪深く、歩くとズボズボ埋まる状況である。命の危険を感じたところで、この日はやむなく引き返すことにした。
そして…
2019年6月(夏)、リベンジを果たす為
再びこの地を訪れた!
例のごとく看板脇にある細道を辿って崖を降りていく。夏とは言え、なかなか険しいコンディションだ。足元はとても滑りやすく、危険な状況である事に変わりはない。
※冬に挑戦しなくて良かった~(汗)
からくも下まで辿り着き、悲願であった滝の全容を拝むことができた。
これが、その姿だ〜!
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ツルツルとした岩肌を流れ落ちる水しぶきがとても印象的。
清涼感もたっぷりで、可愛くも見えるが、
滝を間近に見ることができるので、実際の大きさよりも迫力を感じる。
この周辺の景観も相まって、秘境と言うのに相応しい神秘的な雰囲気を醸し出していた。
その反面、熊の気配を感じてコワイけどね…
さて、目的を果たして満足したことだし…気を取り直して、
「釣りでもしようか」。
そう、
今回の真の目的は“釣り”である。
「この景観を眺めながら、ゆったりと釣りを楽しみたい」というワケだ。
さっそく、滝から下流方向へ釣り下ってみることに。
川の水は透き通っていて、とても綺麗。う~ん、イイ感じ!
足元には十勝石(黒曜石)がゴロゴロと…。
ざっと見渡すだけで、少なくとも100個は落ちている。とにかくスゴイ数!
そんな手つかずの秘境感にひたっていると…、突然、森の奥から物凄い気配を感じたッ!! つ、ついに熊さんと遭遇かッ!?
物陰からジーッとこちらを覗いているかのような…
「こ、この気配は…なんなんだ!?(汗)」
急に体中に冷や汗が出てきて背筋がゾッと寒くなった…。
その気配の正体とは一体何なのだろうか。恐れる気持ちとは裏腹に、探検欲が掻き立てられ、吸い込まれるように森の奥へ入って行く。
と、そこで筆者は、あるものを見たーッ!
「こ、これは、なんなんだー!!?」
こんなところに、古びた橋梁が!
それ自体がまるで生きているかのような、圧倒的な存在感を放っている。
近づいてみると、呼吸をしているのでは?と思うほど。
これは… 建造物なのか木なのか、生きているのか死んでいるのか、終わっているのか継続中なのか、もうよくワカラナイ状態だ!!!
とにかくスゴいッ!!!
釣りも忘れて、しばらくの間、呆然と眺めるのであった。
※ちなみに釣果の方はというと、“丸ボウズ”だったというのは、もはやどうでもいい情報である。
編集後記
後で調べてみたところ、
この橋は、かつて国鉄士幌線で使われたコンクリート造りのアーチ橋の中のひとつで、「↗ 旧国鉄士幌線十三の沢橋梁」という事が分かった。
この「十三の沢橋梁」は、地元のツアーガイドでも、普段は案内することが少ないそうだ。う~む、偶然ながらも、良いものを見たと感慨にふけるのであった。
余談だが、下った崖をどうやって登ったのかというと…なんと「階段」がありました。
しかも石造りの立派な階段が!あの苦労は一体。
というワケで「割と手軽に滝を見ることが出来ます。」
●天狗の滝
〒080-1402 北海道河東郡上士幌町幌加