一同は拓殖バスを後にして士幌交通へと向かう。
の前に、腹ごしらえ。
お昼休憩は士幌の道の駅でした。
「しほろ牛カレー/1,230円」
美味しかったです。
ごちそうさまでした。
満腹になりバスの心地良い揺れのお陰で、ちょっと眠いな…寝ちゃおっかな……
そんな最中に最後の目的地士幌交通に到着。
眠気も一気に覚める撮影会がスタート!
まず登場したのは士幌交通にしては珍しいシンプルなカラーリング。
でもなぁ…やっぱり士幌交通は青の三段ラインのカラーリングが堪らない。
そう。堪らん。
ちなみにこれ、前面ガラスが1枚もんってところがレアポイント。
この車種は左右分割ガラスが多いそう。
ほい。お次。
三菱ふそう エアロミディMK(呉羽自動車(※1)ボディ)の登場!
懐かしい!僕はこれの7mのバスを所有していたのです。
そして士幌交通はやっぱりこのカラーリング!もう、堪らん!
※1 呉羽自動車は前編でも説明したコーチビルダー。三菱ふそうの子会社。現在は社名変更している。
そしてこれが僕が実際に所有(っと言っても仲間4人で共同所有)していた「三菱ふそう エアロミディMJ」全長7mのバスでした。
これに4家族乗せて遊びに行ったり、釧路の帰り道に道の駅で出会ったヒッチハイクの大学生を帯広まで乗せて帰ったり。
楽しい思い出がいっぱい。
でも、バスを所有して分かった事。それは…
帰りの道中、全員寝る。
運転手は過酷だ…
バスの運転手さん、いつも安全運転ありがとうございます!
撮影会を横目に、もうお馴染み「車庫をうろうろ」の時間。
あ!見つけた!
僕がいつか所有したいバス。
「日野セレガ(※2) 短尺9m車」。
これは僕の中の三種の神器を装備している。
スイングドア(※3)、フィンガーシフト(※4)、ニーリング(※5)、ホイルパークブレーキ(※6)
ん?4つあるな。
※2 セレガ/日野の大型観光バス。兄弟車でいすゞガーラというバスもある。Jバスという日野といすゞの合弁会社が製造。国内最大手。
※3 スイングドア/外側に開くドア。エアーで作動する。昔の観光バスはパタパタ動く折戸ドアが多かった。
※4 フィンガーシフト/床から生える長いシフトレバーではなく、文字通り指先で動かせるようなシフトレバー。これまたエアー制御のため、シフトチェンジの度に、プシュプシュって言うエアーの音も楽しめる。
※5 ニーリング/前編での説明の通り、乗降りしやすくする為にフロントのみ車高を下げる事。
※6 ホイルパークブレーキ/エアー制御のサイドブレーキ。サイドブレーキをかけるとバシューと迫力の作動音が楽しめる。
さて、撮影会もまったりとしてきた。
参加者も各々の時間を楽しんでいる。
オタク談義したり、自分の好きなバスを撮りまくったり、担当者にオタトーク浴びせたり…
僕は思った。
そろそろだな…
「あのぅ。運転手さん。折角なんで、12mのセレガ出してもらえませんか。折角なんで」
見たいが故の「折角なんで」フレーズのオンパレード。
もはや「折角なんで」の大安売り。
「いいよ。今出してあげるね」
ヨシ!運転手さん快諾!
そして12mもの車体をこの僅かな隙間から、いとも簡単に出してくれた。
それにしても士幌交通さん、全てのバスが車庫保管。
これって中々凄いと思う。
じゃーん!
これだよこれ。日野セレガ!
うちですうち。南光園!
おっと。
興奮のあまりつい懐かしいフレーズが出てしまった。
バスを出してくれた運転手さんが普通に降りてしまいそうになる。
「運転手さん!ニーリングお願いします!折角なんで…」
プシューって作動音。ゆっくりと下がる車高…
堪らん…
嗚呼、堪らん…
「運転手さん!眉毛のライトお願いします!折角なんで…」
折角なんでと言うフレーズ打ちまくり。
折角なんでのマシンガン。
上手に撮影できなかったがこれで点灯している。
一直線で光るオレンジライン。
もぅ…堪りませんな!
実はこの眉毛ライト、セレガのアイデンティティー。
初代セレガ、セレガRと代々受け継がれている素晴らしい装備。(前の型はヘッドライト下に装備されている。)
残念ながら、いすゞガーラには無いのだ。
その昔、セレガのオレンジランプを移植したデコトラを見た事がある。
確か釧路ナンバーだったはず。
あれはきっと根室の水産系のデコトラだなと勝手に想像。
士幌交通を後にし、最後は柳月スイートピアガーデンでお土産タイム。
参加者の中には本州から参加した人もいたそうだ。
ここスイートピアガーデンにも気になっているものがある。
それがこれ。
館内の隅の方にひっそりと展示されている、この巨大な十勝石。
実はこれ士別市の日向温泉さんに展示してあったもの。
日向温泉さんの建て替えのタイミングで十勝に戻ってきたそうです。
大きすぎて置く場所が作れなかったとか。
士別のお客さんに教えて頂きました。
小さい頃集めたなぁ。十勝石。
集めた石たちは何処へ行ったのか…
抹茶ソフトクリームをぺろぺろしながら、ここでも思い出に耽る。
そんなこんなでバスツアーは終了。
楽しかったです。
また参加したいな。
ここからは読者の皆さんが、気になっているであろう事をピックアップしてみます。
『ラッピングバス』
ラッピングバスとはバスの車体自体を広告の媒体とした広告車両。
ラッピング製作費&広告料で初年度は70万円くらいだそう。
二年目以降は年間契約料のみ。
ちなみにこのラッピングバスの製作記事を見つけました。
『走れ!TYデザインバス(1)』株式会社TY ※外部リンク
『走れ!TYデザインバス(2)』株式会社TY ※外部リンク
ちなみに自分の顔写真&携帯番号を載せて「花嫁募集中」なんてことも可能との事。
是非どなたかチャレンジお願いします(笑)
『二代目エアロバスのここのスペースは何?』
小さい排気マフラーがヒント。
そう。ここにもエンジンが搭載されています。
用途はエアコン用。
なので、よく聞いてみるとエンジン始動の際、メインエンジンが始動してからエアコンのエンジンが始動する音がします。
一台の車輛なのに2回もエンジンがかかる…
ついニヤニヤしちゃいますよね!
『冷房車』
今となっては当たり前だけど、昔の車輛はエアコンが付いていなかったのです。
路線バスなんてみんな暑かった様な気がするなぁ。
JRだって通路の上にくるくる回る扇風機でしたよね。
ということで、「3社合同バスの日を楽しむ 乗り比べツアー」レポートは以上です。
そうそう。
道連れした友人に「折角だから何か運転手さんに質問してみなよ」と促すと
「うーん…」
僕の無茶ぶりに友人の絞り出したこの日初めての質問は
「本日は休日出勤ですか…?」
おい…
(おわり)