簡単に説明すると、初めて水に浮かべる船の無事故を祈願して船体に酒をかけて清める行事。それまで製作に携わった人々が最も興奮する瞬間とも言われている。
たくさんの観衆が見守る中、くす玉が割られ紙吹雪が舞い、無数の紙テープの繋がった船がゆっくりと進水台を進み海に入っていくシーンは、いつか映像で見た記憶がある。
大型船の場合は、船首に酒の瓶を投げつけて割り酒をかける。現在ではシャンパンが一般的で、昔は赤ワインを使うのが主流だったそうだ。
というのもその昔、バイキングが船に奴隷や囚人を生贄として神に捧げていたという過去があるらしい。時を経て生贄ではなく血に見立てた赤ワインを使ったことから、船にお酒をかけるという行為が定番になったと伝えられている。なんかエピソード怖い。
さらに西洋では、船首に酒の瓶を投げつける役目は女性が務める…という謎の伝統があり、もし瓶が割れなかった場合、その船には不幸が訪れるとされている。船旅の不幸…もう責任重大ね。
もし私が責任者ならその役は上野(ソフトボール)か、室伏(妹)にお願いしたい。
そしてこの「進水式」、なんとカヌーの世界にもある。
ブログやYoutubeで見る限り多くのカヌー先輩は、手に入れたカヌーに好きな酒をかけて愛艇の初めての進水を祝っているようだ。
使うお酒はシャンパン、ワイン(赤・白)、ウィスキー、日本酒、ビール、焼酎、チューハイ…もう何でもありだ。
しかし、大型船の様に瓶を投げつけて割ると、ガラスの破片ですぐ怪我をするか、カヌーが壊れるので、行儀よくプシュ!と栓を開けて静かに船にチョロっとかけて残りは飲む!というのが多い。
私の場合は?というと、カヌーに初めて乗ったのがマンツーマンでのカヌー講習だったので、そこで進水式をやる余裕は無かった。(今思えば、ちょっとやりたかったなー)
また「進水式」の際には、船に命名する「命名式」というセレモニーもやるのが通例らしい。
そういえば、まだ名前を付けていないな。うちのカヌー。なんて名前にしよ?
あ、最後に先日からコメント欄で映像を求める声を挙げてくれている方(たぶん埋蔵)がいるので、おまけの動画です。どうぞ。
(つづく)
ここでは十勝でひっそりとカナディアンカヌーを始めた記録をレポートしていきます
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33.紅葉カヌー(屈足湖再び)