幕別町の国道38号線沿いに建つ、こちら↓の建物をご存知でしょうか?
『幕別町蝦夷文化考古館』を!!!
Twitterでその存在を知り、すぐさま突撃取材を決行したワタクシ。期待に胸を膨らませて訪れたものの、看板が掛けられている建物の入口が施錠されていたのです!
休館日だけはチェックしたはずなのに、ほわい…(涙)
後日幕別町に問い合わせると、“看板がある方”の建物(画像左)の隣の建物(画像右)にスタッフさんが常駐していることが判明!ふぁお♡ というワケで、再訪した際はものすご~くスムーズに入館できまして、スタッフさんが優しい笑顔で迎えてくださいましたテヘペロ。※入口は看板が無い方!!!
アイヌの指導者が設立
『幕別町蝦夷文化考古館』は、アイヌの指導者だった吉田菊太郎氏により60年前に設立されました。アイヌ民族が残した貴重な文化財が失われることを危惧した吉田氏は、全国を回って寄付を募り、総工費200万円で『幕別町蝦夷文化考古館』を建設。アイヌの生活用品などを収集・保存したのだそうです。
吉田菊太郎氏!若い頃から目力が!!!
ただし、吉田氏の思いは最初から人々の賛同を得たワケではなかったのだとか。設立への思いを綴った『アイヌ文化史』を出版し、粘り強く理解と協力を求めたのだそうです。スゴイな…
ところで、“看板が無い方”の建物は吉田氏のご自宅だったそうですょ。昭和40年に亡くなられた時、故人の遺志を尊重したご家族が建物と収蔵品すべてを幕別町に寄付したのだそうです。もぅなんか、いろいろスゴイ…
さわれるアイヌ着物
吉田氏の寝室だった部屋には、素手でさわってOKな『アイヌ着物』が展示されていま…
素手ですょ、素手!! 素手OK!!!
至近距離から眺めたりさわったりすることで、大変な手間と技術で作られていることが分かりました。
特に、アイヌ文様があしらわれたハレの日の着物はスゴイッ!!!こちらの着物↓(画像1枚目左)、白い部分は染め残しではなく布なのです。しかも、つなぎ目は1カ所だけ!つまり、複雑な形をした2つのパーツ(大)が、シワひとつ無く縫い付けられているのです。うぁあああひぃいいい~
画像2枚目左↑の『アッシ織り(アットゥシ)』は、オヒョウ(樹木)の内皮から採取した繊維で作られているそうです。さわると、軽くて丈夫なことがよく分かります。水もはじくそうですょ♡
こちら↓が原料となる『オヒョウ』の皮。この状態でもかなりしなやかですが、温泉に浸してもっともっと薄く加工するのだとか。
“看板がある方”の建物
(気になって仕方が無かった)“看板がある方”の建物の中はどうなっているかというと…
部屋の中央にババーン!と、丸木舟(チップ)がレイアウトされていました♡
生活用品だけでなく、写真や剥製まで!豊富な資料がズラ~ッと陳列されています。
『十勝石』で作られた石器や、土器もありました♡
ん?どうやら、アイヌ関連の資料だけではないようです。
『シントコ(行器)』や、緻密な装飾が美しい漆塗りの器など…これらは、北海道ではなかなか見られない貴重な文化財なのだそうです。
「吉田氏に託したい」という全国の方から寄せられたものなんだとか。これぞ人徳!
そんなワケで、吉田氏の強い思いをガンガン感じる空間で、とっても楽しい時間を過ごせました。1/32アイヌの北海道民として、もっと学びたいと思います!(まじめ)
終始笑顔でご対応いただいたスタッフさん、ありがとうございました~!!!
●幕別町蝦夷文化考古館
〒089-0563 北海道中川郡幕別町字千住114番地の1
Tel. 0155-56-4899
10:00~16:00
定休日:火曜(年末年始休み)
入館無料
HP
★狂虎(1/32アイヌ)はTwitterでも、やりたい放題だょ★