カヌー講習で師匠から教わったいくつかの漕ぎ方もほんの一部に過ぎない。
カヌー講習の前に、本や動画で予習をしていたときに目にしたのが「Jストローク」という操法だった。シングルパドルを使って前進するための操法の中では一番有名で、私が持っている本の中でも『まずはJストロークを覚えよう!』となっている。
だが師匠のカヌー講習では「Jストローク」ではなく「ラダーストローク」という操法を教わった。非常にシンプルな操法で、今思えばカヌーの動きを理解するにはうってつけの操法だったと思う。
これを延々と繰り返す。
イメージは「漕ぐ」からの「舵」。
言葉で説明するの難しいので動画に頼ります。
手元見えてない…(ま、いっか)
『Jストロークは手首壊すから辞めときな』という師匠の教えを守る従順な私は、これまでこのラダーストローク1つで勝負してきた。
湖などの止水域(流れのない)を普通に乗っている分にはこれで十分なのだが、強い風が出たり流れがある所へ行くと、舵を取っている間に速度を失ったり流されたりしてこのラダーストロークだけでは太刀打ち出来ない場面が何度か出てきた。
そして私は禁断の「Jストローク」に手を出した…
…って文字にしたらもうなんのこっちゃ×
イメージは「漕ぎながら舵」。
こちらも動画付けときます。
(練習し始めて20分位でブレずに進むようになりました)
ラダーストロークに比べて、次のひと掻きまでの間隔が非常に短く、カヌーの推進力が強いのが特徴。なのでカヌーが速く進む。強風などの悪条件時には強い味方になりそうだ。
まだ慣れていないせいもあるが、師匠の言った通りグリップ側の手首に負担がかかった。長年漕ぎ続けると怪我に繋がるかもしれない。その点、ラダーストロークは楽なので、長距離を乗るカヌーツーリングに多用されるのはこのためなのかもしれない。1つの操法だけではなく状況に応じて使い分けることが重要だと思う。
そして調べると、前進系ストロークだけでも魅力的なものがまだある。 例えば、狩猟を目的とした操法「インディアン・ストローク (別名サイレント・ストローク)」。これを使えばほとんど音を立てずにカヌーで獲物に近付くことが出来るので釣りやバードウォッチングなんかをするときにも大いに役立ちそうだ。
他の操法についてはまたの機会に。
(つづく)
ここでは十勝でひっそりとカナディアンカヌーを始めた記録をレポートしていきます
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35.「ご奉公カヌー(おっさんずダム) 」