前回は人文字制作の準備作業についてざっくりと書いていった。今回はその作業の中でも設計図の作成についてほんの少し詳しく書いていく。
設計図の作成
①地図画像を取得する
MK Tools Mapsというソフトを使い地図画像を取得する。Virtual Earth(Microsoftの地図検索サービス)やGoogle Earthといったサービスを利用し、任意の場所の地図を切り出して画像として保存できるというソフトとなっている。
Googleマップで撮影場所の経緯度を調べ、入力してボタンをクリックするだけで簡単に地図画像を生成できる。ここで取得した地図画像は図面を作成する際に下絵としても使用する。
※以前運用していた空撮システムではこの地図画像が必須だった。
②地図画像にジオタグを付加する
次にMikroKopter Toolというソフトを使い、①で取得した地図画像にジオタグ(経緯度情報)を付加する。画像の四隅の経緯度を取得する。
③経緯度を座標変換し、公共座標を取得する
②で得た4点の経緯度を、以下のサイトで公共座標に変換する。
Web版TKY2JGD - 国土地理院 日本測地系に基づく経緯度および平面直角座標を世界測地系に基づく経緯度および平面直角座標へ変換します。
④CADソフトで図面(設計図)を作成
まずは③の公共座標4点(T1~T4)を登録する。
※どうしてもCADソフトでの作業が必要となるので、前職の測量会社にお邪魔し使わせていただいた。
T1~T4に合わせて下絵の地図画像を貼り付け、あとは描く文字に沿って点を配置していく。測量結果に精度が求められることはない(数十cmずれても問題ない)ので、器械点や後視点(TA1~TA4)については地図読みで特徴的なところに設置した。
そんなこんなして出来上がったのが右図となる。
⑤逆トラバース計算書の作成
器械点TA1、後視点TA2と選んでポチッとするとこんな感じで計算書が出来上がる。TS(トータルステーション)という測量器械に読み込むためのファイルを出力する。
かなり古い型のトータルステーション。まだまだいける模様。生涯現役。
これで準備は整った。次回は現場作業について。