午前4時17分。
真っ暗な寝室でスマホのディスプレイが光を発して小刻みに震えた。
「起きてるか!!?」
私は表示されているメッセージを見て飛び起きた。
しまった…寝過ごした。
念を押して2回に分けて設定したアラームも虚しく、無意識のうちに止めてしまっていたようだ。
前日の夕方。
私は友達3人と一緒にカヌーを乗りに行く約束をした。
明日行こうぜ!と誘ったは良いが、言い出しっぺがまさかの寝坊で遅刻。私の返信したメッセージが焦ってる心境を物語っている。
幸い前日のうちに全て準備は終えていたので、致命的なロスとはならなかった。
約束の集合時間から遅れること30分。
全員揃ったので我々は天気予報とgoogleマップを見ながら今日の行き先を相談していた。
・天気の良い場所
・風のない(弱い)場所
・映像や写真に残せそうなキレイな場所
という3つの条件を元に選定し、今日の行き先は津別町にある「チミケップ湖」に決定した。
ここは前々から行ってみたいねと話していた場所で、この度カヌーを手に入れた我々は満を持してそこへ向かうことにした。
帯広から約2時間。
車一台通るのがやっとの道幅の狭い山道を越えるとようやくチミケップ湖に到着。車から降りた。
『す、すげぇ…』
我々はしばらくこの景色に見とれ息をのんだ。
そこには、これまで見たことのない景色が広がっていた。
風の全くない「凪(なぎ)」という状態になっている早朝のチミケップ湖は、天地に同じ景色を映し出す鏡面になっていた。
そこからもう少し走ると「チミケップ湖キャンプ場」が現れ、インパクトのある看板が我々を出迎えた。
何よりも熊を恐れる我々は一瞬たじろいだが、いつまで続くかわからない「凪」を気にして準備を急いだ。虫がスゴイ。
チミケップ湖にはキャンプ場が2つ隣接していたが、いざ湖に出てみると先客がいなかったので、この日の湖は貸し切り状態だった。虫がスゴイ。
準備を終えると、いよいよ友達を乗せたカヌーは湖面に浮かんだ。虫がスゴイ。
少しでも同じ位置に止まっていると、ものすごい数の虫が私たちを包んだ。水の上に逃げ込めば追ってこないという安易な予想も虚しく虫も一緒にカヌーイングを楽しんでいた。
準備万端と思っていたが、この時期の湖に虫除けはマストだった。またひとつ学んだ。
友達を乗せるときは家族の時と違って、そこには責任感というものが無い。全く無い。もし誤って転覆しても笑って済む(はず)。
私は色々な事を試した。前方に乗る友達は知る由もないが色々試した。
あぁ。。。楽しすぎる。無責任最高。
カヌーから雄々しくテンカラ竿で毛バリを打ち込み数々の魚を釣りあげる友達(荒草)↓
カヌーからルアーを巧みに泳がせ魚を釣り上げる友達(埋蔵)↓
湖のド真ん中で『水が怖い。本当は乗りたくなかった』と正直に告白した友達(MOV男)の画像は残念ながら残せなかったが、言葉とは裏腹に彼もまた数々の魚を釣り上げていた。
私は常にカヌー後部席を陣取り、カヌーを操作することに徹した。もっと釣りたい欲が出ると思っていたが、魚がいるポイント近くに上手くカヌーを定着させることに、楽しさを見出していた。
あぁ。。。楽しすぎる。カヌー最高。
ということで、友達とカヌーデビューはとても楽しく終えることが出来た。
大量の虫と釣り上げた魚が全部ウグイ(雑魚)だったことを除けば。
(つづく)
最後に、一緒に乗っていた埋蔵氏から360°動画(グリグリできるヤツ)のプレゼントがあったので紹介。
コレで楽しさが伝わるはず!
※スマホでご覧の方は「Youtubeアプリ」が必要です。アプリをインストール後、下記リンクからご覧ください。※Wi-Fi環境・4K画質推奨
※PCの方は下記動画を再生後、画面内をグリグリ動かしてみてください。
ここでは十勝でカナディアンカヌーを始めた私の記録をレポートしていこうと思います
つづきはこちら
21.「助手・受太郎(うけたろう)」
■ チミケップ湖キャンプ場
北海道網走郡津別町 字沼沢204-1