ばんえい競馬は土日“月”開催!
万年五月病である私が憂鬱な月曜日を過ごしていると、関東に住むばんえいファンの友人から本日のばんえい競馬の予想が送られてきた。
「こっちは仕事してんだよッ!」と湧き上がる苛立ちと同時に「なぜ私は月曜から仕事なんかしているのだ!?」という疑問がバチバチと燃え上がる。
そういえばトカチニッチに参加したのも、「“月曜日にばんえい競馬する企画”作ったら毎週競馬場に遊びに行ける!」と謀ってのことだった。初志貫徹……仕事に追われている上司に「取材行ってきます~」とだけ告げて事務所を飛び出したのは午後2時を過ぎたころか。
閑散とした「とかちむら」は雪のせいもあって味わい深い雰囲気
平日の帯広競馬場
駐車場に入るため右折のウインカーをあげて直進車が切れるの待つわずかな時間。「コイツは月曜の日中から競馬場に行くのだ」という視線を浴びる、この背徳感は何ものにも代え難い。入場ゲートへ到着すると、ちょうど4レース目のファンファーレが。
平日に加え雪のせいでエキサイティングゾーンへの人出は少ないが、それぞれ自由気ままに応援する雰囲気はとても暖かかいものだ。降雪の静寂と相まって騎手の掛け声や、普段と違う軽い馬場を滑る鉄ソリの音が怖いほどクリアである。
レースを見届けて競馬場の建物内に入るも、やはり観光客らしき人はほとんどいない。当たり前のことを(誤解を恐れずに)言うが、今ここには「月曜の日中に競馬場に来られる人」しかいないのだ。
帯広のばんえい競馬だけでなく、大井や笠松、他場開催の地方競馬が映し出されたモニターにも惜しみない声援(怒号)が寄せられる。これがライブビューイングコンサートの原点なのだろう。
競馬を楽しんでいる人しかいない競馬場内(左:1階/右:2階)
うねりを上げるヒーターの前で競馬場に来たことを実感
さて肝心のレースであるが、こちらも“雪のせい”か荒れている模様。友人の予想も遠く、払い戻しも大きいのが続いている。せっかくなので万馬券を当ててやろうと意気込むが、かすりもしないのはいつものこと。ボウズは避けたいので当てに行こうか。
締め切りギリギリで買った馬券が当たるが枠連の方が配当が高く落ち込む(よくやる)
勝ちはしなかったが、負けが和らいだところで帰宅時間である(事務所に戻るつもりはない)。いつ来て、いつ帰っても良いのだ。仕事が終わったらしい関東在住の友人はこれからが本番の様子。ネットで馬券を購入できる便利な世になったものの、実際に競馬場へ足を運ぶ喜びは地元民の特権であるのは間違いない。
十勝・帯広市の重要観光資源としての役割から解放された平日の帯広競馬場は、いまだ令和になれない私を包み込む優しさで満ち溢れていた。「今度はばんえい競馬が“非開催日”の競馬場をレポートしたい」などと考えながら帯広競馬場を後にするのであった。