皆さんこんにちは。
今回は遂に愛車⁉「COUNTY754」のエンジン載せ替えの話をしたいと思う。
「ブギウギ専務」に出演させて頂いた時にも少し話したが、この「COUNTY754」が今まで一番修理したトラクター。
2015年に取得してからコツコツと修理してきた訳だが、まさか数年後おおち係長が乗る事になるなんて(自慢です!)。
さて、そろそろ本題に。
日付は忘れてしまったが、「FORD6600」を手に入れた。
ロアリンクが動かないのとPTOが駄目な状態。これを直すと高額修理となるので、廃車となった機体だ。だが、そんな状態でもエンジンだけは絶好調……
これを逃す手はあるまい!
ちなみに「FORD6600」というトラクターは「FORD5000」の後継機となる。
「COUNTY754」のベースは「FORD5000」であることから、簡単にエンジンスワップ(別車にエンジンを載せ替え)が出来るだろうと推測した。
自社工場に、向かい合わせでトラクターを入れた。
今改めて見ると随分と工場の中が、ガランとしている。それだけ現在は物が増えたということか。通りでお金が貯まらない訳だ。
まずは「COUNTY754」のエキゾースト(排気)マニホールドを外した……
こりゃ酷い。
この時点でクランクシャフトは回らなかったが、動かなくなる直前は相当エンジンの調子が悪かったと思われる。逆によくここまで使ったなと。
続いて「COUNTY754」のエンジン/ミッション間を切り離した。
通称「腹割り」若しくは「胴割り」とも言う。農業機械修理屋用語だ。
ちなみにトラクターの構造は、トラックや自動車の様に「フレームの上にエンジンが載っている」構造とは違い、エンジン自体がフレームであり、ミッション自体もフレームとなっている。その二つを繋ぎ留めているのは、たった10本ほどのボルトだけ。
ボルトって凄い。
割ってからのエンジン取り外し。
ここは意外とすんなり外れた。
残ったフロントの足回り(手前)とミッションより後ろだけ(奥)のトラクター。
思い起こせば小さな頃、レゴブロックが大好きでよく似たような事をしてたかも。トラックに小さなタイヤを付けて車高を下げてみたり。 船にタイヤを付けて水陸両用車を作ったり。でも一番やったのは、髪の毛を外して全員つるっぱげにしたことかな…
それでは「FORD6600」の方も割っていきます。
先にエンジン単体にすることも考えたけど、まずはこのまま「COUNTY754」に移植することにした。ちゃんとエンジンが載るかを確かめないといけないからね。
無事にドッキングできたら、その後でエンジンより前側を切り離す……という素晴らしい計画だ。
それでは「FORD6600」の前側をドッキング……
すんなりドッキングできるかな?ドキドキ…動悸がする…どうでしょうか…
(「ど」のオンパレード)
それだけ緊張と期待……
載った!載った!
まずは一安心。
ドッキングの際にクラッチも点検した。意外とクラッチディスクは減っていなかったので、そのまま再利用することにした。
すぐさま、前側を切り離してエンジン単体にする。細かい部品も移植した。ここまで計画通りだ。
後ろタイヤ付近からぶら下がっている部品はプロペラシャフト。
通常プロペラシャフトはど真ん中に1本なんだけど、「COUNTY754」は後輪左右から動力を取り出し前輪に伝える。トラクターには「片ブレーキ」という機能があり、左右別々にブレーキをかけることが可能となっている。すなわち「COUNTY754」の片ブレーキは後輪と前輪にもブレーキがかかるため、その場で小旋回が可能なのだ。
なんちゃってロングホイールベース仕様
この角度から見ると、なんちゃってロングホイールベース仕様。ちなみにロングホイールベースと言えば「日産フェアレディZ」。これにはフェアレディZの開発者もびっくり。
開発者 「まさかカウンティのロングホイールベースがこんなに似合うなんてね」
※上記のコメントは本techの妄想です。
フロントサポート(ラジエターやエアクリーナーが載る部分)は元々の「COUNTY754」の部品を使うことにした。
「FORD6600」のものはパワステ装置が付いているからね。
ちなみに写真に写っているトラックは「二代目アグリペア号」(今は三代目に乗り換え)。
希望ナンバーは憧れの「COUNTY1474」にちなんだ。
続いての作業は「FORD6600」に、駄目なエンジン(COUNTY754)をドッキング。
さらに、元々の足回りを移植する?元に戻す?
僕 『6600よ、君はもうエンジン駄目、油圧駄目、PTO駄目だ…』
FORD6600 『………』
僕 『お前はもう死んでいる』
FORD6600 『………』
そうだよな…
トラクターが『ひでぶー』なんて言う訳が無い。
「FORD6600」改め「ひでぶー号」はこれにて廃車になります!ありがとうございました!
しかし「ひでぶー号」よ。お前の心臓は生きている!
はい、作業に戻りますー。
この「COUNTY754」の足回りのフレームが、ごついのなんのって。
ここまで、ごつく作る必要があるんかいな?重機よりもごつい作り。フロントウェイトの役割も担っていた?
「COUNTY754」にドッキング完了!
さぁ、それではエンジンかけますよ。
あのボロボロだった「COUNTY754」が動く日が来るなんて…
やった!動いたー!
感動の瞬間を友人が動画を撮ってくれた。その一部を切り取ったので画像が荒いがご勘弁を。
この瞬間は本当に嬉しかった!
そうだなあ…例えると、初めて鉄棒で逆上がりが出来た時と同じかな(笑)
これにて本年の本techの投稿はおしまいです。
また来年もどうぞ宜しくお願い致します。
皆さんよいお年を。
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