道東でひときわ存在感を放つ美術館、『シゲチャンランド』をご存知でしょうか?
十勝を出て国道240号線を網走方面へと向かう途中、目に飛び込んでくる真っ赤な建物群…
そう、それこそが『シゲチャンランド』なのですッ!!!
ワタクシが行こうとすると何かしらのアクシデントが起こり、機会を逃し続けて2~3年が経過してしまいましたが…この度、ついに訪れることができました! ふぁお~♡
↑シゲチャンその人。
『シゲチャンランド』は、イラストレーターであり造形作家でもある大西重成氏(シゲチャン)※の私設美術館です。2001年、道内では数少ない“庭園美術館”というカジュアルなスタイルで、牧場跡地にオープンしました。
緑豊かな敷地内には、空想の生物(のような作品)が、わっさわっさ“生息”しています♡
※シゲチャンの華々しい経歴はこちらから。
それでは、ご紹介いたしましょ~!
「ドキドキ」の時間差攻撃
入場すべく車を停めた我々を、まずはこちら↓のモニュメントが、出迎えてくれました!
↑黄色い顔の主は『ひょうたん野郎』。
流木、鹿の骨、廃材、旗などの布が組み合わされ、鮮やかな色彩でペイントが施されています。素材の“生前”のエネルギーが、風によって解き放たれていくかのような光景です☆動きのある作品に、諸行無常を感じます!チーンッ☆
おや?こちらの作品、ご機嫌な音まで聞こえてきましたょ!カラ カラ カラ~
この「カラカラ」という音。正体は、空き缶でした~!このように↓針金で繋げて作られていたようです(後から知る)。↑この笑顔が、カラカラと囁いていたのNE。ほっこり♡
石炭が敷かれた一部の展示館では、足を踏み入れると「ジャリッ!」と音がして「ドキッ!」としました。
入る前から想像を膨らませて「ドキドキ」、足元から聞こえる音で「ドキドキ」、実際に作品を見て「ドキドキ」の…ドキドキの時間差攻撃?!でした。にくい…♡
観察から生まれる
長い時は、7年かけて作品を作ることもあるという、シゲチャン。素材に出会った時は、作為という我を一旦捨て、素材の方から「形にしろ」と語りかけてくるまで観察するのだそうです。
素材に対する観察は、生物を相手に行う観察=愛と、よく似ているな…と思いました。
↑どこに住み、どう動き、どんな風に食べるのか、見えるようです。赤いヤツ、ヤバイ。血液抜かれそう(涙)。
環境と作品
牧場が残したすべてを真っ新にするのではなく、調和・共存の道を選ぶところに…シゲチャンのお人柄というか、ポリシーを感じます。
①サイロを活かした展示館『マウスハウス』。②大きな木の下には、居心地の良さそうな寛ぎコーナー。
③赤い実がかわゆい♡『オンコの木(イチイ)』ゾーンには、作品がたわわに実る。
自由空間
『シゲチャンランド』には、順路が存在しません。視線を集める“気になる”もの(作品、建物、植栽)が、自然に誘導してくれます。どこまでも見る者を尊重してくれる、自由の国♡ ひゃっほー
そして、“気になる”こちら↓は、牧場時代に使われていた犬小屋なのだそう。一体、中に、ど、どんな作品が… ドキドキドキドキ ドキドキ ドキドキ
…え、ええええええ!!!市販の置物ーーーーーーッ?!
遊び心ってヤツ、ですねw …すき♡
人工物と自然物
作品だけでなく、空間全体が楽しい『シゲチャンランド』。植物に囲まれた『ココハウス』は、遠くから見ても近くから見ても自然と調和しており、とってもわくわくしました!
【遠い】←① ② ③ ④ →【近い】
↑④陶器の破片が埋め込まれた地面に、ほぼ同サイズの落ち葉が♡ズッキュン!
生と死が共存
現代において“死”はタブーのように扱われがちですが、躍動的な“生”から少し離れた静かな場所に、ちゃんとありました♡
見通しの良い草原に囲まれた『ボーンハウス』。骨~ 骨~ 骨~↑ざわざわする心を否定しなければ、安らぎがあるのかも…。
今回は、シゲチャンと“自然な死”についてお話できたことも、忘れられない密度の濃い体験となりました。
↑作品のすぐ隣には、自然に生えたキノコ♡
そんなワケで、大人も子供も夢中になれる、子連れにやさしい美術館でした。
作品は、今も増殖し続けているのだそうですょ♡
●シゲチャンランド
住所:北海道網走郡津別町字相生256
Tel. 090-5222-8580
5月~10月(10:00~17:00)
休館日:水曜日・木曜日・金曜日 ※HPやFBで事前にお確かめください。
入場料:小学生以上700円(幼稚園児以下無料)
HP / FB
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